「メロメロブロック」で魅せる多様な表情、森緑藻がもたらした新風
「めっちゃメロメロブロックでしたね」
「私、一生アイドル」から始まる次のブロックでは、そんな紫ノ色が「めっちゃメロメロブロック」と形容した、アイドルらしい可愛さを振りまく楽曲を立て続けに披露。蒼井叶も「Illの曲っていろんな系統の楽曲があるんだなって再確認した」と語った通り、多様な側面のあるグループコンセプトを鮮やかに体現してみせた。
Illとして再始動してしばらく経ったのちに新体制メンバーとして途中加入した森緑藻(もり まりも)も、この1周年の舞台までにその存在感を随分とよく発揮するようになった。紫ノ色がそれまでのバランスを完璧に崩さなず強化した追加メンバーであった一方で、むしろIllとして改名した新たなグループに新たな風を吹き込み、twinpale時代とは異なる存在として一段階上へと引き上げたのは森緑藻の個性によるところが大きいと、この日のライブを通して強く感じられた。
Illが表現していくもの
twinpale時代から「カショオ化SHOW」のように心身の病をモチーフとした楽曲は存在しており、グループ名を変えるにあたってその要素を汲み上げてコンセプト化したことで、グループの歴史にも強い一貫性が生まれている。最後のブロックの1曲目「All Day is a Happy Day」ではサイケデリックで病的な背景映像とともに祝祭的で明るいサビのメロディが歌われ、「病」をポップに、しかし決して軽率にはならずに取り上げ寄り添っていくという姿勢が示された。
メロウで静謐な楽曲「ナイトダイバー」ではこれまでとはさらに異なる一面を見せつつ、「アンラッキー終末期」で再びポップに盛り上げて本編のライブを締めくくった。