愛知県名古屋市で2022年結成の5人組。略称はマドメド。2025年1月に活動を終了し、MADMEDに改名して新体制での活動に移行した。
経歴
ムスコノプロダクションの堤俊輔が初めて手がけた2人組アイドルグループ「三ヶ月の命」は名前通り3ヶ月のみ活動するユニットであったが、解散後2人それぞれの進路として2つのグループを作ることになり、その一方として結成されたのがMAD MEDiCiNEである。4人組で結成して以来メンバーの入れ替えを重ねたが、2023年3月にありすりあと唯一むにが加入し5人となってから活動終了までの2年間はこの5人体制で活動した。なお、唯一むには「三ヶ月の命」解散時に他方のグループに別れたメンバーである。
2023年にフルアルバム『MAD MEDiCATiON』、2024年にミニアルバム『いちばん幸せな死に方。』をリリース。
名古屋を拠点としながら頻繁に東京に遠征しライブを行っていたが、2024年10月に活動終了を発表した際、同時に発足した新会社MAD’S iNKの所属となり、本格的に名古屋東京2拠点での活動となった。
2025年1月7日、ラストライブ《The Quintet》(東京・恵比寿LIQUIDROOM)でMAD MEDiCiNEとしての活動を終了。那月邪夢は後継のMAD MEDでの活動に参加している。
ショートレビュー
マーキュロ、NANIMONO、そしてMAD MEDiCiNEと、シーンを牽引するグループが揃って誕生した2022年は、この界隈における元年とも言うべき年。2021年に解散した悲撃のヒロイン症候群とちょうど入れ替わるようにこのムーブメントが起こっているのも象徴的である。特にマーキュロにとって、親和性の高いコンセプトを持ち東京外を拠点とするマドメドという盟友を得たことは大きな転機であり、それは反対にMAD MEDiCiNEの立場から見ても同じことが言えるというのは、メンバーの唯一むにや堤プロデューサーが2024年のインタビューでも語っている通りだ*1。
*1 https://popnroll.tv/articles/39544
名古屋拠点とはいいながらも積極的に東京でのライブに出演し、ラストライブの開催もホームではなく東京・恵比寿LIQUIDROOMでの開催。東京・名古屋の両面からシーンの形成に大きく貢献した。
ロック、デジタル、クラシック、ファンタジーと横断的なジャンル・モチーフをつなぎ合わせていく目まぐるしい音楽展開はさながら豪奢なパッチワークのようで、それを散らかさずに一つにまとめ上げているのはメンバーらの強烈に個性的ながらも統一感のあるキャラクターあってこそ。 (円本 実)